アニマン祭公式レポート
2023年1月27日「アニメノマンガノムサシノ」による「アニマン祭 タツノコプロ創立60周年記念」が、武蔵野市民文化会館大ホールにて開催されました。60周年を迎えたタツノコプロの厳選された作品の「神回」上映と、ささきいさおさん・堀江美都子さんのライブからなる今回のイベントは、抽選による招待制。幸運にも当選した参加者の熱気は高く、開場1時間前には早くも行列ができる盛況となりました。当日の模様を、写真たっぷりでお届けします。
■MCのふたりは広報キャラになりきって登場!
アニメノマンガノムサシノ公式広報キャラクターの声優、田中健大さん(ショーヨー役)と浦尾岳大さん(みきちー役)の司会で始まったこのイベント。おふたりは、広報キャラクターのイラストにある服装にできるだけ近づけた衣装で登場。本当にショーヨーとみきちーが司会をしているような雰囲気となりました。
■タツノコ作品4作から「神回」をセレクトして上映
イベントは、まずタツノコプロ作品から厳選された「神回」を上映。
上映されたのは以下の作品です。
■『ハクション大魔王』
第17話Aパート「アクビアツアツの話」
キザな金持ちの金田君のお屋敷に誘われたアクビちゃん。お屋敷で美味しいお菓子やプレゼントを振る舞われて、まんざらでもないアクビちゃんの姿が面白くないカンちゃんは、大魔王を呼び出してイタズラを試みる。
第34話Bパート「メタメタ魔法テストの話」
アクビちゃんは魔法使いの進級テストの日。そこでイタズラを思いついたカンちゃんは試験官の先生を洋酒で酔わせて自分が試験官に変装する。そして、無理難題のテスト問題を課してアクビを驚かせる。
■『けろっこデメタン』
第6話「ふたりぼっちのケロケロ笛」
学校にいきたがっているデメタンのためにラナタンはギヤ太に懇願する。娘のためにと承諾したギヤ太だが、雨太郎には理不尽な要求を突きつける。学校にはいけないばかりか、帰り道に雨太郎は野良猫に襲われる始末。重なる不幸にデメタンはラナタンに辛くあたってしまうが……。
■『新造人間キャシャーン』
第9話「戦火に響け協奏曲」
アンドロ軍団が迫る音楽の都・クイーン市でキャシャーンたちは、愛する音楽の街で死ぬことを決めた盲目の少女・モレーナと兄のマリーノに出会う。やがて街を愛する人々は音楽祭を開き街と運命を共にすることを決意する。その人々の姿を見たキャシャーンは、全力を注ぎアンドロ軍団に対峙する。
■『科学忍者隊ガッチャマンII』
第9話「滅亡のベルクカッツェ」
北極海に出動した面々にゲルサドラは新型ミサイルを発射し勝利を確信する。自信揺るぎないゲルサドラに対して、総裁Xはかつてのベルクカッツェの失敗を重ねて警告する。それでも、自分を過信するゲルサドラだったが……。
堀江美都子さんは超レアな一曲も披露
上映に続いて行われたミニライブでは、まず堀江さんが登壇。自身が12歳の時に歌った『アクビ娘』に続き『けろっこデメタン』と『まけるなデメタン』の3曲を熱唱。感染対策で声援は禁止されていましたが、そのかわり大きな拍手が会場を沸かせました。
中でも、『けろっこデメタン』のエンディング曲『まけるなデメタン』は、これまでほとんどコンサートで歌われたことのない「レア曲」。来場者は「歴史的なライブ」を目撃することとなりました。
■トークショーで各作品の秘話から秘蔵写真も
堀江さんの熱唱に続いて、開催されたのがトークコーナー。ここでは、ささきさんと堀江さんに加えて、タツノコプロ創業者の吉田竜夫の長女でもある吉田すずかさんが登壇しました。田中・浦尾両MCの司会の元、楽しいお話が展開されます。
現在もタツノコプロに所属しキャラクターデザインなどで活躍する、吉田さんからは「タツノコプロを遊び場にしていた」「天野喜孝さんはお兄ちゃんのようだった」などという愛情たっぷりの思い出が語られました。
これに応えて堀江さんからは「すずかさんとは一緒にレコーディングもしたことがある」という思い出や、アニソン歌手としてタツノコプロ作品で多くの主題歌を歌ったことへの感謝の言葉も。
ささきさんからは、和製プレスリーとしてデビュー後、映画吹き替えを経て、コンドルのジョー役でアニメ声優にデビューした時のエピソードが語られます。ここでささきさんは「最初は大鷲の健役の予定だった」といった裏話も語られ、会場を沸かせてくれました。
■ささきいさお圧巻のパフォーマンス
トークショーの後、ささきさんは『たたかえ!キャシャーン』『おれは新造人間』『われらガッチャマン』の3曲を熱唱。80歳とは思えないパフォーマンスを披露し会場は興奮の渦に包まれました。
そして、最後には二人による『科学忍者隊ガッチャマンII』エンディングテーマ。『明日夢みて』が熱唱され、万感の拍手はいつまでも続きました。
■大団円は記念撮影で締め
イベントのラストには、会場を明るくしての、来場者撮影タイム。そして、来場者と出演者がいっしょにフレームインする記念撮影でエンディングとなりました。
出演者が改めて60周年を迎えたタツノコプロへの感謝を新たにしたこのイベント。客席の人々もそれぞれの世代ごとに、当時テレビで観た時のことを思い出したり、初めて触れたタツノコ作品であったりと、様々な印象をもってくれたのではないでしょうか。
「アニメノマンガノムサシノ」のスタートアップとなった今回のイベント。今後、武蔵野市がアニメの拠点としてますます発展していくことを願います。
©タツノコプロ
主催:アニメノマンガノムサシノ実行委員会(武蔵野商工会議所/武蔵野市観光機構)
協力:株式会社タツノコプロ
撮影:守屋貴章
取材:アニメノマンガノムサシノ編集部