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クリエイターインタビュー 第1回 後編 株式会社タツノコプロ 代表 取締役社長 伊藤響

創業者である吉田竜夫の作り上げた「タツノコスピリッツ」。伊藤社長は「プロデューサー」としてその継承と発展に挑んでいる

「アニメノマンガノムサシノ2022」クリエイターインタビュー第一弾。前編に引き続き、後編でもタツノコプロの伊藤響社長に、タツノコプロも今までとこれから、そして武蔵野市の魅力を聞いていきます。

2022年6月よりタツノコプロの社長に就任した伊藤響さんは

「30年ぶりに、(アニメに)どっぷり浸かることになった」

といいます。1987年に日本テレビに入局し、最初に手がけたのがアニメーションの制作。『それいけ!アンパンマン』などの初代プロデューサーをつとめるなど、伊藤さんはそのキャリアをアニメから始めました。その後、ドラマや映画に長く携わり、アニメにどっぷり浸かることになるのが、たまたますれ違っていた、憧れのタツノコプロだったことは本人も予想していませんでした。

「テレビ局では管理職は経験しましたが、経営者、しかも社長は初めての経験で自分にできるのか、正直不安でした。ただ、一番適任だとも思いました。アニメーションはもちろん、テレビドラマ、映画とあらゆる現場を経験してきたわけですから」

2022年10月からは、実写作品・タツノコプロ創立60周年記念『WOWOWオリジナルドラマ DORONJO/ドロンジョ』の放送がスタートしました。これはタツノコプロがアニメーションから、さらに一段進んだ会社になる第一歩なのでしょうか。そのことを訊ねてみると……。

「やっぱり、大切なのはオリジナルものを生み出していくことだと思うんです。」

社長然とすることなく、作り手としての目線で語る伊藤さんからは、こんな言葉も。

「基本、経営者もプロデューサーのひとつの形だと思っています。私の信念としてプロデューサーというのは、”なにもしない人”なんですよね。脚本を書く脚本家、演技をする役者、撮影するカメラマンなどスタッフたちのモチベーションと能力を最大限引き出して一番よいものをつくるのがプロデューサーの役割です。だから、今は社長としてプロデュースをしようかなと思っています」

そんな伊藤さんがこれから”プロデュース”していくタツノコプロは、今までも革新的なオリジナル作品を生み出してきたプロダクションです。

©タツノコプロ

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