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クリエイターインタビュー 第2回 後編 株式会社J.C.STAFF 代表取締役 宮田知行

J.C.STAFF社内

クリエイティブ企業に武蔵境は最適だった?

——それが2002年ごろの話ですね。お試し気分のつもりで入居したスイングビルですが、結局現在もJ.C.STAFFはここにいます。

宮田:入居当初は全員どこか落ち着かずエレベーターで社員同士が会ってもよそ行きの感じで緊張感いっぱい(笑)現場からも働きづらい的な話も漏れ聞こえて来ました。しかし半年も経つと不思議なものでもう何年もここにいるような感じになって駅前の便利さも不可欠なものになりました。
そうこうしているうちに、先ほど話に出ていた2005年になるんです。このあたりから、会社の業績が一気に伸びて「あれ、会社の調子も良いし、もうしばらくここで様子を見よう」から「社員も増えてきたし7階も借りよう」と変わり、そして現在は5F、7F、B1Fと8F、1Fの一部もうちで使っています。

——良い意味での「なりゆき」だったのですね(笑)

宮田:なりゆきなんですが運命と思いたいですね(笑)ここに移ってから、もちろん色々と問題はありましたが、水が合ったというのか順調に発展して来ました。この穏やかで落ち着いた環境は居心地が良く今日に至っています。

——つまりJ.C.STAFFも規模が大きくなってきた時期に、良いタイミングでスイングビルに空きが出来たからビビりながら移転してきた、ということですね。

宮田:ビビりは酷いなぁ(笑)まぁ確かにそうですけど(笑)

——それまでJ.C.STAFFは何度も引っ越していますね。

宮田:武蔵境そしてこのビルに辿り着くまでの16年間に6回です。でも引っ越すたびに職場環境は良くなったと思うし、社員も作品の注目度と並行して会社に「夢」を感じてくれたと思っています。

——社員の方は、この武蔵野市という環境をどう思っているのでしょうか。

宮田:ここはビジネス的には特に有利な場所ではありませんが、小さめの駅(今は立派な駅)にケヤキ並木、そしてお蕎麦屋さんが一軒、駅正面には郷愁を誘う「すきっぷ通り」。落ち着いてもの作りをするという意味では悪くない。作画や美術のスタッフはよく近くの畑、公園、雑木林(今はほとんどない)などを昼休みに散歩したり気分転換したりしてリフレッシュしているようです。
ストレートに聞いたことは無いけど不満らしきことは聞こえてきたことはありません。大方の社員は武蔵境のこの環境に満足しているんじゃないかなあ(笑)

——宮田代表にとっても、現在の落ち着いた武蔵境の環境は良い影響を与えているのでしょうか。

宮田:それはありますね。この街(武蔵境)は、学生の時に学校をサボって映画を観に行ったり、増田屋で部活の帰りに蕎麦を食べたり、通学途中の女生徒にドキドキしたり、武蔵境教習所に通ったり「我が青春の武蔵境」なんですね。だからこの落ち着いた雰囲気と相まってとってもリラックス出来て精神衛生上良いです。たぶんですが会社がビジネス街や繁華街にあったとしたらもう引退してたんじゃないかな。

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