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CREATOR INTRVIEW クリエイターインタビュー CREATOR INTRVIEW クリエイターインタビュー

松倉友二J.C.STAFFチーフプロデューサー「アニマン祭 J.C.STAFFの歴史をつくった傑作たち」 開催直前予習インタビュー

第4部「ヒロイン編」アニマン祭では言及できそうにない要素について

——では第4部です。この部はやはりゲストの力が大きく、多大なご応募をいただきました。このインタビューではそこを少し離れて、『灼眼のシャナ』『ゼロの使い魔』といった大長編シリーズをアニメ化する際にどんな苦労があったかをお聞きしたいと思います。

松倉:実は『灼眼のシャナ』はアニメ化するにあたって、僕がゴネたんですよ。実は企画段階では1クール(13話)だったんです。でも小説を読んだらとっても収まるような作品じゃない。当時は、1クールアニメが主流になり始めていた時期だったと思うのですが、明らかに壮大な話なのに、1クールに収めちゃ駄目だろって。すごく怒ったんですね(笑)
それで2クール(24話)になりました。

——翌年には劇場版も公開されました。

松倉:劇場版は、製作・制作サイドの意地で作りました。ライトノベルは出版の性格上、1巻でMAXまで盛り上げるのが基本です。なのでシャナの命を懸けた必殺技が「全体の流れからみると小ボス」レベルのキャラに使われちゃう。なので構成を変更したんですね。当時はそこを原作読者の方に当然批判されまして。だから、「ちゃんと1巻どおりにやるぞ」という劇場版作品を作った。

——そういう意味では「シリーズ小説のアニメ化」における、ひとつの完成形を作れたという位置づけになるのでしょうか。

松倉:うーんどうでしょうか。『ゼロの使い魔』もそうですが、別にそれほど新しい形ではないと思っています。でも「最後までやりきった」ことは誇っていいのかな。僕らにとって、幸せな時間だったと思っています。スタッフサイドの意地も愛情もあって、それがうまくかみ合ってくれたのかなと。

——もうひとつ、『灼眼のシャナ』で特筆したいのはOPの「出来」です。シリーズを重ねる毎に、加速度的に表現力が向上していった印象があります。あとは音楽ですね。イベントでは、時間にも限りがありますので余り触れられないかもしれないので、ここで言及しておきましょう。I’ve soundが、ゲーム音楽の制作集団から、いわゆる「メジャー」に本格的に進出したのも、『灼眼のシャナ』あたりからですね。

松倉:実際には『お願いティーチャー』(2002年 バンダイビジュアル)からが「メジャー進出」だと思いますが、僕らも多少は力になれたとは思っています。時代や「ノリ」が合致したのかな。キレイにハマってくれました。J.C.STAFFとしては『スターシップ・オペレーターズ』(2005年1月〜)が最初だったのですが、そこから『灼眼のシャナ』に入ってもらって、非常に上手くハマってくれた。そういう流れだったと思います。

——『シャナ』のお話がメインとなってしまいました。第4部は「ヒロインキャラクター・声優・アニメ」がともに手を携えて成長していった、という部分がメインテーマなのですが、この記事では「それだけではない」部分も言及できたのかな。アニメファンの皆様には、是非様々な視点で、作品を鑑賞していただけますと、製作、制作、その他諸々の方々が、色々な想いをもって作品を作っていることを感じていただきたいと思います。

今日はありがとうございました。イベントではほぼ出ずっぱりで大変でしょうが、何卒よろしくお願い申し上げます。

松倉:頑張ります!(笑)

「アニマン祭 J.C.STAFFの歴史を作った傑作たち」は2024年2月11・12日に開催されます。

<開催概要>
主催:アニメノマンガノムサシノ実行委員会(武蔵野商工会議所/武蔵野市観光機構)
協力:株式会社ジェー・シー・スタッフ
開催日時:2024年2月11日(日/祝)・2月12日(月/振替休日)
11日・第1部14:00〜16:00 第2部17:30〜19:30
12日・第3部12:30〜14:30 第4部16:30〜18:30
開催場所:武蔵野スイングホール(JR中央線・西武多摩川線 武蔵境駅 徒歩2分)

武蔵野商工会議所 アニマン祭運営事務局
担当:池田/小泉 0422-22-3631
gyoumu@musashino-cci.or.jp

 



武蔵野スイングホール
〒180-0022 武蔵野市境2丁目14番1号
電話番号:0422-54-1313
JR中央線・西武多摩川線 武蔵境駅北口下車 西へ徒歩2分
nonowa口(Suica専用改札)下車 徒歩1分

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